歯が痛いとき、麻酔薬は効きにくいってホント?

Q.むし歯で痛くなって診てもらったら、神経を取らなければいけないと言われました。
早く痛みをとってほしくて、今やってもらえませんかと頼んだのですが、痛いときは麻酔が 効きにくいからとやってもらえませんでした。
歯が痛いときに麻酔が効きにくいのはどうしてですか。

A.痛みを感じるような急性の炎症は、細菌によって引き起こされるのですが、菌の働きで その場所が酸性傾向を示し、麻酔薬そのものが効果を発揮できないときがあります。
また、炎症を起こしているところは、細菌を食べる白血球を増やすためにその部分の血管 が拡張し、麻酔薬は通常より早く吸収されてしまいます。このことも麻酔薬が効きにくい 原因のひとつです。
急性の炎症では、歯ぐきに触れても痛いものです。
そういうところへ麻酔をすればますます痛みを感じやすくなりますね。
急性の症状を抑えてから治療する。
痛みを少なくする方法でもあるのです。

穴のあいた虫歯

Q.穴のあいた虫歯は、治療しないと絶対に治らないのですか?

A.虫歯はごく初期のCOと呼ばれる虫歯の場合治る事もあります。
ですから、まず虫歯にならない様に予防することがなによりも大切です。
虫歯をはじめとする歯をはじめとする歯と口腔の病気は全身のさまざまな健康な毎日をすごすためには、まず歯と口の中の状態を良好に保 つことが、大切な条件になります。

歯の定期検診について質問

Q.むし歯の定期検診にはどれくらいの期間をおけばよいのでしょうか

A.病状の程度や患者さんの口腔衛生状態によって異なりますが、歯周病の場合、再発をふせぐ ためには一般的に三ヶ月検診が望ましいとされています。
原因の除去によって歯周炎は改善しますが、再発の危険性が高いため、メインテナンスが不可欠とされるからです。
メインテナンスとは、病状の安定を維持するための定期的な治療の事で、リコール(検診)の時に行 います。
期間の設定はケース・バイ・ケースで、歯周病のリスクの高い患者さんは最初1ヶ 月ごとに来ていただき、その後は病状に応じて2ヶ月、安定すれば3ヶ月検診というように していく場合もあります。
歯周病のリスクの低い方で虫歯みら予防であれば、通常の6ヶ月 検診で充分だと思います。

抜いてもらおうとすると・・・

Q.動いていてすぐに抜けそうな歯なのに、内科にかかってないか、何か薬はのんで ないかと抜く前にしつこくきかれました。
本当に必要なことですか。

A.お口の中は、腸と同じように常在細菌ちいってむし歯をつくるミュータンス菌などたく さんの細菌がいます。
歯を抜くとその細菌ぬよって感染を受けます。糖尿病であったり すると、感染に対する抵抗力が弱く、なかなか治らなくなることがあります。
また、脳梗塞などの治療で血栓をできにくくする薬(よく血をサラサラにする薬といわ れています)をのんでいると、血がとまりにくくなったりします。
甲状腺の薬、ぜんそくの薬などを服用されている場合は、使用できない麻酔薬もあります。
たとえ抜くのは簡単であっても、副作用で重大なことが生じることもあるのです。
そのためにお聞きしていますので、ごめんどうでも、できるだけくわしくお聞かせください。

歯は真っ白ではない

A.歯が白くないんですが・・・

Q.歯は本来「真っ白」いものではありません。
個人差はもちろんありますが、少し黄 色味がかかっている程度なら、気にすることはありません。
ときどき保護者の方が子供さんの口唇をおもむろにめくって「この子、歯が黄色い でしょう?」と同意を求められることがあります。
食生活による着色くらいであれ ば、歯科用研磨剤を使って磨いてさしあげると、気持ち明るくなります。
しかし、いろいろな原因によって歯が黄色くなることはあります。
たとえば歯の形 成時にある種の抗生物質を多量にとったときや著しいビタミンの欠乏があったときな どです。
何らかの原因で歯の形成がうまくいかなっかたときは歯の色が褐色になって いまいます。
少しくらいなら気にしなくてもよいのですが、他の子に比べ、あるいは他の歯に比 べて明らかに色がおかしいときには、ご相談をお勧めします
 

歯の色について

Q.歯の色が気になるのですが・・・

A.変色の中には、ムシ歯が大きくなり、神経の治療を必要とする場合もあります。
また、治療をした後でも、神経を抜いたことにより歯に栄養がいかなくなって起こることも あります。
さらに、テトラサイクリン系の薬の影響をうけたことや遺伝的な要因、身体の代 謝異常などが原因で、褐色や灰色になったりします。
どうしてもきなるようであれば、歯を削らずに漂白したり、歯の表面だけに薄い貝殻状のも のを削ってかぶせをするなどの方法があります。
とは言っても、本来歯は、透明感のあるエナメル質が表面を覆い、その内側にタンパク質を 多く含む象牙質という層が、黄色みをおびているので、真白ではありません。
少々、黄色っぽく見えるのは自然なことです。

知覚過敏症について

Q.知覚過敏症とは?

A.齲蝕による歯質の実質欠損がない歯面が、温度や乾燥、化学物質などの刺激により、短く鋭い 痛みを感じる症状をいいます。

Q.知覚過敏症が起こる原因は?

A.歯ブラシや摩耗や歯頚部の歯肉後退等によって、歯面の象牙質が露出した場合に象牙細管の組 織液が外来刺激(冷水刺激・摩擦刺激等)により移動して歯髄に伝わり、知覚過敏の症状を起 こすと主に考えられています。

Q.知覚過敏症を抑制するには、どのようにするのが一般的ですか?

A.外来刺激による象牙細管内の組織液の移動がないように象牙細管内と表面を封鎖することが一 般的です。

銀歯(差し歯)について

Q.銀歯(差し歯)が取れてしまいました。

A.(痛みが無くても、歯が欠けてしまうと再装着できる場合でもやり直しになります。) 銀歯(差し歯)は捨てないで、持っていてください。
必ず付け直せるとは限りませんが、確認 セメントの劣化等が原因で、取れた場合はもう一度つけ直す事ができます。

治療した歯について

Q.治療した歯はどのくらい持つの?

A.治療が終わるとき、患者さんによく尋ねられます。
「先生に治してもらったところ、どのくらいもちますかねえ」 治療後、二度と病気にかからなくてすむ治療法は、残念ながら現在のところありません。
病気が再発しないようにするためには、お口の状態を清潔にたもつことと、治療後のメンテナ ンス(病状の安定を維持するための定期な治療)が必要なのです。
そのため、治療と平行して 日常生活における予防法についてご指導したり、定期検診の重要性を機会あるごとにお話しし ているつもりなのですが、このような質問を受けること自体、なかなか伝わってない証拠でしょう。
治療が終われば、よほど痛くなったり困ったりしないかぎり、ついつい歯科医院から足が遠の いてしまいがちですが、長持ちを左右するのは日頃の歯みがき養生と歯科医院でのメンテナン スです。
患者さんと歯科医師の二人三伽の努力で、病気の再発を防ぎ、修復物を長持ちさせたい物ですね。